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ネットカフェ難民考
ネットカフェ難民考
次の記事が神戸新聞に掲載されていました。
ここから新聞記事からの引用です。→
ネットカフェ難民考
ネットカフェは若者たちのための「時間つぶし」施設である。
マンガ喫茶にインターネットが導入されるという仕方で形態変化を遂げた。
以前は東京、大阪など大都市圏にしか見ることができなかったが、現在では地方都市にまで広がり、その数3500軒ともいい、さらに増え続けている。
ネットカフェにメディアが注目し始めたのは、そこが「ネットカフェ難民」という新しいタイプの貧困層の「簡易宿泊施設」として機能していることが知られたせいである。
ネットカフェの料金設定は通常は基本料金30分200円、30分ごとに200円加算といったところであるが、深夜になると6時間パックで1500円という割引率になる。
個室は、1畳程度で、なんとか身体を横にするスペースがあり、シャワー(別料金)や毛布、フリードリンク、フリーフード(おにぎりなど)を用意してあるところもあるから、お金のない若い人はしばしばここで夜明かしをする。
マンガ喫茶以来、貧乏旅行の宿泊先に好んで選択されてきたし、終電を乗り過ごして仮眠を取るものもいるが、社会問題となっているのは、ここを「定宿」として1年以上長期滞在しているかの「難民」たちが大量に出現してきたためである。
難民は、定職、定住地を持たず、派遣会社からの日雇い仕事の募集を携帯で受け、カフェから出勤し、カフェに戻ってくる。
ありようは多少リファインさけてはいるが、本質的にはかつての山谷や釜ヶ崎の簡易宿泊施設に暮らす労働者と変わらない。
ただ、みなさんに注意してほしいのは、このビジネスがきわめて収益率の高いものだという事実である。
一泊1500円というのはビジネスホテルに比べれば、半額以下であるが、防音も施錠もされない1畳のスペースにパソコンのディスプレーだけがあるだけの空間の建設と管理のコストはビジネスホテルのおそらく数十分の一であろう。
実質的には宿泊施設として機能しているにもかかわらず、旅館業許可を申請していないので、建築条件の緩さはホテルに比すべくもない。
一泊1500円というのも月に換算すれば4万5千円になり、郊外ならこの金額で風呂付きのマンションを借りることができる。
つまり、ネットカフェ難民たちは経営サイドからすると、恐ろしく安い商品に高額の対価を払ってくれる「上得意」なのである。
それゆえすでに大手企業がネットカフェに参入し、全国チェーンまで始まっている。
人間はさまざまな理由で家を離れ、職を離れる。
カフェ難民生活が主体的に選択されたものであるなら、その生き方に余人が容喙(ようかい)することはないと私は思う。
けれども、その日暮らしのこの貧困層から効率的に収奪するビジネスモデルを作り出し、大々的に実施しているビジネスマンたちにはあまりよい感情を持つことができない。
確かにビジネスはビジネスであり、利用者たちがカフェの存在から便益を得ているということは事実であろう。
けれども、できるだけ多くの若者たちが、その境涯から脱出できない程度に貧困であり続けることから利益を得るというビジネスモデルを作り出したことには彼らは疚しさ(やましさ)を感じることはないのだろうか。
(内田 樹=神戸女学院教授)
←ここまで2007年6月9日神戸新聞夕刊5頁からの引用でした。
「ネットカフェ難民」という言葉自体は、マスコミなどで何回か報道されていますので、対象がどういう人たちなのかということは、テレビなどでの報道くらいの知識程度でした。
ただ、今回の記事で肉まん父さんが、「う〜ん」と、複雑な思いを感じたのは、
つまり、ネットカフェ難民たちは経営サイドからすると、恐ろしく安い商品に高額の対価を払ってくれる「上得意」なのである。
それゆえすでに大手企業がネットカフェに参入し、全国チェーンまで始まっている。
という部分です。
同じ記事を見ても人により、色々なとらえかたがあるとは思うのですが、
つまり、ネットカフェ難民たちは経営サイドからすると、恐ろしく安い商品に高額の対価を払ってくれる「上得意」なのである。
それゆえすでに大手企業がネットカフェに参入し、全国チェーンまで始まっている。
には、色々な思いを感じてしまいました。
10年後は、どうなっているのでしょうね。
正直なところ、その時になってみなければ、わかりません。
ただ、今の肉まん父さんに出来ることは、過去にこういう記事があったと、当「肉まん父さんのゼロからお金を貯めよう(FX日記)」に書き残しておくことだけです。
今後もこういう記事を未来に残していきたいと思っております。
これからもよろしくお願いいたします。
肉まん父さん